岡山市東区
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基本ポリシー // 昔の借金の、突然の請求にご注意を! // ある家事事件

本ポリシー
 このホームページ開設に際して、参考とするため、あちこちの弁護士のホームページを覗き見しました。管見した中には、「ここまで言いきちゃっていいの?」と思われるような宣伝文句もありました。たとえば、他の弁護士では解決できない難件も、うちにお任せいただければ、有利に解決できます・・・・・・など。
 テレビドラマの中には、魔法のような弁舌で、黒を白と言いくるめる弁護士も登場します。そして、一人で解決できない悩み事を抱えたクライアントの多くは、弁護士にそんな「魔法」を期待されるのでしょう。
 しかし、弁護士は「魔法使い」ではありません。

 私は、民間企業に奉職している間、業務上の必要もあって、幾多の「資格」を取得しました。これらの「資格」は、対象の業務について取扱いできる知識や技能を有していることを、公的な機関が認証するものです。そして、弁護士という「資格」も、基本的にはこれらの「資格」と異なるものではありません。ただ、弁護士の対象業務が、公的な、かつ最終的な紛争解決機能である裁判に関わることであるという点が、他の「資格」にない特長なのです。
 弁護士「資格」は、裁判所において適用される規範や「理屈」について通暁していることを国が認証するものです。そして、この規範や「理屈」を、クライアントが抱えている個別の紛争に関わる「事実」に適用して、妥当適法な解決を導き出すことが、弁護士の「仕事」です。
裁判所の規範や「理屈」は、弁護士によって変わってくるものではなく、全国共通です。ですから、他の弁護士には解決できない紛争を有利に解決できる、などと言い切る弁護士は、他の弁護士には見つけられない「事実」を「発見」できるのか、それとも、「発明」するのかのいずれかなのです。
 いままでなかった「事実」を発明した、ということは「事実」の捏造と同じことで、弁護士が断じてやってはならないことです。

 このホームページの巻頭に掲げた「黒を白と言いくるめることはできないし、やらない」という言葉は、私の恩師である故酒井満太弁護士が述べられた言葉です。
 私もこの言葉を肝に銘じつつ、弁護士としての業務を追行していきたいと思っております。


の借金の、突然の請求にご注意を!
 もう何年も前に片が付いたと考えていた、サラ金からの借金について、その債権を「承継」したと称する見知らぬ会社から、ある日突然、支払いを求める請求書が届く。その請求金額は、遅延損害金が入って莫大な額になっており、すぐに払わなければ、法的手段をとるという「決め文句」も記載されている・・・・・・。
 最近、このような事案が、私のクライアントにも複数発生しています。

 しかし、このような場合、あわてて請求会社に連絡をとって、一部だけでも支払って「法的手続き」を止めてもらう・・・・・・などということは、してはいけません。
 サラ金からの借金(債務)の消滅時効は、5年です。つまり、最後の「借入」または「支払い」から5年以上経過していた場合に、債務者(借主)が消滅時効を主張すれば、承継会社もそれ以上の請求はできないのです。
 しかし、一部だけでも支払ってしまうと、5年以上経過している借金でも、債務者(借主)が「承認」したものと見なされ、その後の消滅時効の主張が許されなくなります。
つまり、一部でも支払ってしまうと、結局、遅延損害金を含めた請求金額全額を払わなければならなくなるのです。

昔の、自分でもすっかり忘れていたような古い借金について、突然、請求が来たような場合、一人で悩まず、近くの弁護士・司法書士等に、相談してみてください。


る家事事件
 最近、弁護士になった初年度から関わってきた家事事件が、ようやく最終的解決に至りました。
 もともとの事案は、妻の浮気を疑った夫から暴力を振るわれ、心身ともに深い傷をうけた妻の側から相談を受け、離婚調停・離婚訴訟を追行したというものでした。
 夫婦の間には、まだ小学生の子供がいたのですか、暴力を振るわれた妻は緊急避難的に実家に戻ったため、別居後も、子は夫のもとにいました。
 妻は、離婚に際して、この親権を求めました。しかし、裁判所は、「継続性」や「現状尊重」という理屈により、離婚に際して子の親権者を夫とすると決定しました。

 DV加害者の多くは、自分より弱いものを痛めつけることによって、はじめて自分の存在確認ができるという心理的傾向を持っています。ですから、妻がいなくなれば、加害の対象が子に移るのは優に想像できるのです。
 このことは、離婚訴訟において、繰り返し、強く主張しました。しかし、裁判所は、「現状」では、子に対する加害はない、として、妻の親権を認めませんでした。 
 その意味で、この事件は、判決後も、ずっと気に係ってきた事件でした。

 判決から2年後、恐れていた通り、元夫から子への暴力があり、子が元妻のもとに逃げ込んできました。
 元妻はすぐに私に相談してくれました。そして、それからすぐに保護命令申立、親権者変更調停申立をおこない、この度ようやく、親権者を元妻に変更する旨の解決を得たのです。
 調停期日が終わった後、元妻は、私に対して、これでやっと子を抱きしめてられます、といって笑顔をみせてくれました。
 しかし、別居当初、小学生だった子は、すでに中学生になっていました。自分としては、思春期のもっとも多感な時期に、母親と離れ離れにさせてしまったことが、悔やまれてなりません。
 この事件は、私にとって、これからもずっと気に係る事件であり続けるでしょう。